平成２０年９月上旬、三重県北部に豪雨が襲来、鈴鹿山系雲母峰での降雨量は
９月２日が日間１５６ｍｍ、１時間最大８３ｍｍ
９月３日が日間１１７ｍｍ、１時間最大６５ｍｍとなった。
８月下旬にもかなりの雨量があって地盤が緩んでもいたのだろう、
鈴鹿山系御在所山の裏登山道に土石流が発生した。

登山道は７合目以下の８−９割が流失、山小屋の被害甚大との新聞報道があった。
救助犬を始めて以来、訓練のために山に入ったときなど、随分お世話になったこともあって、
お見舞いがてら、犬を連れて藤内小屋まで、渓流沿いの裏登山道を登った。


　登山口から入ってまもなく渓流沿いに立っている山小屋。　近くまで地面が抉り取られていた。

　
次の山小屋の手前にはよく犬を泳がせた淵があって鉄製の橋が掛かっていたが、
淵もろとも流失。　この地点から登山道も流失、ただ、巨岩･巨岩・巨岩･････
山小屋は姿をとどめるも、床下の土台が抉り取られていた。

藤内小屋は形は残っているものの、１棟は１０mほど先の１段下に下に流され、
１棟は岩と水と侵入してきた巨木に押されて別の棟にぶつかり、
１棟は床下の土台が抉り取られ
１棟は床上浸水、砂が厚さ３０ｃｍほど堆積と悲惨な状態、
適切なお見舞いの言葉も見つからない。


小屋の裏手、登山道のあった場所、岩と倒木で埋め尽くされている。
このあたりから先は、大きな石でもまだ浮石状態で危険なものがあるとか。

今回の土石流災害は、登山道でのことで被災家屋数が少なく、
さらに幸いにも人的被害が殆どなかったので、あまり報道されていないが、
自然の猛威を改めて認識させられた。